第154章

 二人は広場を抜け、城の脇を回り込んで裏手の庭園へ向かった。城の庭は広大で、手入れも行き届き、珍しい花や薬草めいた植物がそこかしこに植えられている。けれど、どちらも眺める余裕はなかった。

 庭園に入ると周囲から人影が消え、公爵が口を開く。

「さっきの二つの魔法陣……あれが転移陣なのか?」

「はい」

「用途を聞かせてくれ」

 アリシアは当然のように、転移陣が何をできるのかを一通り説明した。仕組みの細部は、公爵が興味を示さないだろうし、聞いても理解しづらい。だから原理はさらりと触れる程度に留め、座標の扱いと秘匿のやり方――そこだけは重点的に話した。

 今日も今日とて、公爵は衝撃に慣れ...

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